サステナブルなコスメ。 肌にも地球にもやさしいものを選んで、もっと美しく。

今回のテーマ

サステナブルなコスメ。 肌にも地球にもやさしいものを選んで、もっと美しく。

毎日使うものだからこそ、“自分にも環境にもやさしいコスメを選びたい!”そう思っている方も多いのではないでしょうか。

前回の『サステナブルなファッション』に続き、自然環境や社会への影響を意識する“エシカルファッション”の情報発信を行う鎌田安里紗さん主宰のオンラインコミュニティ「Little Life Lab」に、人にも環境にもやさしい、サステナブルなコスメの選び方や、実際に行なっている取り組みなどを伺いました。

合わせて、サステナブルな原材料を使用したコスメやスキンケアアイテムなどを取り扱っている、てんちかのショップもご紹介。ぜひお店に足を運んでみてください!

―コスメのどのような点が、環境問題に関係しているのでしょうか。

コスメの原材料を栽培する時の化学肥料・農薬、石油由来成分の使用などもありますが、パッケージの再利用が難しいことが一番の問題点だと思います。最近では、パッケージの再利用を行なっているコスメブランドもあるので、そのようなコスメを探してみるのもよいのではないでしょうか。

―どのような原材料を使ったものが、人にも環境にもやさしいコスメなのでしょうか。

実は… “こういった原材料のコスメが、よいコスメです”と一概には言えないのです。コスメ選びは本当に難しいですね。植物オイルなど自然界の成分をそのまま使っていたとしても、それはワイルドなもの(野生)ということなので、敏感肌な方にとっては肌への刺激が強すぎるかもしれません。使い方や肌質によっては体に反応が出てしまうこともあるので、ナチュラルなもの=刺激が少ない、人の肌にやさしいというわけではありません。

環境にやさしいかどうかを見るには、原材料の栽培方法やコスメのパッケージに使われている素材に、意識を向けてみてください。

 

―サステナブルなコスメを使うメリットを教えてください。

原材料の生産者と継続的なパートナーシップを結んでいるブランドのものを選ぶことで、生産者が永続的に技術を磨くサポートになり、生活の基盤にもなります。より良いサステナブルなコスメを一緒に作る、きっかけの一つになるかもしれません。

植物の根も葉もまるごと使ったコスメを作るNEMOHAMOさん

肌への影響は先ほどお話した通り、肌質などの相性によるものが大きいので、どのコスメがやさしいのか試してみないとわからないですね。どのコスメを買ったらよいか悩んだ時は、お店の方に相談してみるとよいでしょう。試供品やトライヤルキットで肌にトラブルが出ないか、試してみるのもおすすめです。

また、詰め替え可能なコスメを選べば家庭から出るゴミが減るので、できるだけ廃棄物を減らす“ゼロ・ウェイスト”にも繋がります。

 

サステナブルなコスメを選ぶ時のポイントとして、どのようなコスメを買えばいいのでしょうか。

認証マークは一番わかりやすい手がかりです。例えば、オーガニック認証マークのECOCERT(エコサート)や、demeter(デメター)、USDA(ユー・エス・ディー・エー)を取得しているものや、動物実験していないものを選びたい場合は、ヴィーガン認証を取っているものが安心です。

また、パッケージの詰め替えや回収をしているブランドのコスメを買うのも良いでしょう。原材料をどこから調達しているかきちんと明かしているブランドは信頼できるので、おすすめです。

 

Little Life Labではサステナブルなコスメを知るために、どのようなことを行なったのですか。

コスメがどのようにできるか学びたかったので、口紅を6つの自然材料で作るワークショップを開催している講師の方とともに、ナチュラルリップ作りを行いました。

実施されたワークショップでは、購入またはレンタルのキットが選べて、購入した人は材料を買うだけで一生リップを手作りできる!というもの。そう言いつつも、なかなか一人で作る機会がなかったため、今回はレンタルをチョイスしました。材料は数種類のオイルやカラーの元になる鉱物を使います。作り方は思ったよりも簡単で、一日もあればナチュラルリップが完成します。

原材料を知り、天然のものだけで口紅を作ることができるんだ!と、大変驚きましたね。どのような工程で作られるのかも体験でき、実際に唇に塗ることで肌へのやさしさも実感しました。

“自分で作れるもの、作り方がわかるものが暮らしの中に増えていくってなんて楽しいんだろう!”と思った、良い経験になりました。

そのほか、サステナブルなコスメを学ぶために行なっていることはありますか。

ナチュラルコスメブランドの方をゲストに招いて、成分の選び方などをお聞きするイベントを開催したり、植物の根も葉も使ってコスメを作られているNEMOHAMOというブランドの自社農園や工場、店舗見学をさせてもらったりしました。なかなか普段では知ることのできない、コスメ作りの裏側をすべて見せていただいたことで、“信頼できる・顔が見えるものづくり”の良さを、体感することができました。

NEMOHAMOさんの農園を見学

今後は、健康や環境を害する可能性の高い8種類の成分不使用、クルエルティフリーなネイルポリッシュを販売されている方を呼んで、トークイベントを開催予定です。環境や動物への配慮も含めたプロダクトづくりについて、お話を伺おうと思っています。

そのほかにも、化粧水やクリームを手作りしているメンバーがいるので、レシピや使用感をレポートして情報交換して、日々サステナブルなコスメについて学び合っています。

 

鎌田さんにとって、“サステナブルなコスメ”とは何でしょうか。今後、Little Life Labとして、コスメとどう向き合っていきたいですか。

原材料を育てる土壌、生産に関わる方、コスメブランドの方、使い手、みんながポジティブに関われるのが、サステナブルなコスメなのではないでしょうか。

Little Life Labでは引き続きさまざまなブランドの方をお招きして、その生産背景や想い、ものづくりの哲学を学んでいきたいと思っています。パッケージのデザインや使い心地、香り、肌に合うかどうかなど、さまざまな観点から自分との相性を見極める必要があると思うので、メンバーにとっていい出会いが生まれるきっかけになるように考えていきたいです。

サステナブルなコスメについて興味を持ってくださった方へ、メッセージをお願いいたします。

私たちは、常に誰かに暮らしの一部を託しています。食べ物も、服も、コスメも、多くの人が関わって作ってくれたものです。それらを購入することで、その人たちのお世話になって生きています。

信頼できる人や尊敬できる人からものを受け取って、それに対してお礼の気持ちを返したい、そんな想いでコスメを選んでもらえると嬉しいです。

 

【プロフィール】

LITTLE LIFE LAB主宰

鎌田 安里紗

 

「多様性のある健康的なファッション産業に」をビジョンに掲げる一般社団法人unistepsの共同代表をつとめ、衣服の生産から廃棄の過程で、自然環境や社会への影響に目を向けることを促す企画を幅広く展開。種から綿を育てて服をつくる「服のたね」、衣食住やものづくりについて探究するオンラインコミュニティ「Little Life Lab」なども主宰している。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程在籍。

【HP】https://littlelifelab.co/

【Instagram】https://www.instagram.com/arisa_kamada/?hl=ja

【Twitter】https://twitter.com/arisa_kamada

 

「The LIFE」には、日常をもっと豊かにしてくれるヒント集が盛りだくさん。

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【サステナブル関連アイテム取り扱いショップ】

「ドラッグ・コスメ」
アテニア 西11番街
ビープル バイ コスメキッチン 東4番街
ファンケル 西2番街
ラッシュ 東4番街

「レディス」
アズール バイ マウジー 3番街

アンタイトル 西5番街
キャトルメラージュ 東5番街
ココディール 東5番街
ジル バイ ジルスチュアート 東5番街
ストロベリーフィールズ 8番街
ビースリー 西2番街
ビス 西10番街
フカヤ 東5番街
ロペ 西6番街
ロペピクニック 西1番街

「メンズ・レディス」
グラニフ 東2番街
WWS 東9番街

「呉服・和装・小物」
鈴乃屋 西5番街

「シューズ・バッグ」
クラチカ by ポーター 東8番街
グレゴリー 西5番街
サマンサタバサ 西9番街
ダイアナ 西8番街
ビルケンシュトック 東8番街

「雑貨・ジュエリー・アクセサリー」
バースディ・バー 東5番街
ベントゥーノ 西11番街
ルナアース 西9番街

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「生活雑貨・ホビー・書籍・花」
ダイソー 11番街

 

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