新生活に向けた開運インテリア

今回のテーマ

新生活に向けた開運インテリア

季節はいよいよ春!これから始まる新生活に向けて、引っ越しの準備をしたり、模様替えをしたり、家具やインテリア雑貨を新調したりと、身の回りを整える方も多いかもしれません。

今回は風水コンサルタントの内海莉絵さんに、風水を取り入れたインテリア術や、運気の上がるアイテムについて教えていただきました。

また、開運アイテムが手に入る、てんちかの注目ショップもあわせてお届け!

風水を使った“開運インテリア”をチェックして、新生活をすてきに、楽しく過ごしましょう♪

―内海さんが考える「風水」とは、どのようなものでしょうか?

風水の見方を大きく2つに分類すると、
「方位・時間」という確かに存在するのに目には見えない概念と、
「土地・道路・建物・間取り・家具」といった目に見えるものに分けることができます。

この2つを利用し、運や気という存在の変化を見る。
これが風水の魅力の一つでもあり、おもしろいところです。

部屋のインテリア(環境)は、住人の心理面にも深く繋がっています。
例えば、部屋が散らかっている、汚れている、殺伐としている、という状態であれば、住人にとって心地よい状態であるとは言えませんよね。

部屋が散らかっているために、必要なものがすぐに探せず、家族で喧嘩になる。物が多すぎることが原因で片づける気力も起きず、鬱状態になってしまうことも。このように、住環境は人の心と健康に直結していることがわかります。

私が普段お伝えしている本場中国の伝統風水では、今ある家具の位置や向きを変える、移動させる、寝る位置や向きを変える、などがメインです。すぐにできてお金もかからない方法で「気」のバランスを整え、心地よい住環境に導いていくという方法です。

掃除や整理整頓された空間に、自分のお気に入りのものだけを配置させる。
住む人の心理・健康に良い影響を与え、結果的に物事が良い方向へ進むよう促すこと。

これが本来の「風水のねらい」です。

▲風水羅盤イメージ(太宰府政庁跡にて)

―2023年は、風水学上どのような年になるのでしょうか?

伝統風水の視点から2023年を見ていくと、今年は2004年から20年間続いてきた運気の流れの最後の年となり、私たちは今、大きな運の流れのターニングポイントに立っていることが分かります。

2023年を九星で表すと四緑中宮年。四緑を八卦※1 で表すと「巽」となり、巽は五大元素※2のうちの「風」を意味します。風の性質は非常に柔軟で、強風もあれば、微風もある。姿かたちも自由に変わる。そして、遠くへと進むことのできる伝達力、コミュニケーション力があり、海外に行く人も増えそうな一年です。

※1 八卦・・・自然界の現象を8つに分類したもの。
※2 五大元素・・・東洋思想の一つで自然界の基本とされる「空・風・火・水・地」の5つの要素を表す。

2023年の干支は「癸卯」。癸はその十干の中でも最後に当たる10番目で、陰の水を表しています。これは、一つの物事が終わり新しいサイクルへと向かう移行段階で、静かに降る雨や霧、草木を伝う露のような水の粒が、一滴、一滴、ゆっくりとまとまり、集まってくる状態。

雪が解け、見通しが良くなり測量に適した季節。この癸が持つ「測る」という意味は、推測する・見積もる・基準・道筋・計画、という言葉に置き換えることもできます。今年はノープランで物事を力任せに進めるのではなく、まずは周囲と協力したり、助けあったりできるような環境を作ること。知識や経験を一つ一つ積み重ねていく丁寧な下準備、行動が大切です。

卯は茂る草木の性質を持ち、厳冬が去った春の訪れを感じる季節を表します。卯は成長・繁栄の意味もありますので、今年何かにチャレンジしたいと思っている方にはチャンスの年とも言えるでしょう。計画性をもって物事を進めることで、今まで諦めていたような願いも叶いそうな一年です。

▲台湾で人気の通書(暦の本)。年間を通して吉凶日が書かれており、次回の天赦日は2023/3/21。9~11時は天赦時となり、さらに大吉に。

―場所別に、インテリアに取り入れると良い風水術や、おすすめの開運アイテムを教えてください。

〈玄関〉

中国伝統風水では「陽宅三要」といって「門、房、灶」(玄関、寝室、台所)の3つが特に大切であると伝えられています。今年は風通しの良さを意識して旺気(良い気)を取り入れたいので、玄関のたたきの上はできる限り物を置かず、気の流れを良くすることが重要。古紙や段ボールはこまめに捨てて。玄関から入った旺気は、そのまま部屋の中に取り込むことが大切。玄関からベランダが一直線上にある場合は、薄いカーテンを引くなどして、良い気が直接外に流れていかないようにすると◎。アロマディフューザーやお香など、風に乗って香りが運ばれるものは今年のラッキーアイテムです。掃除、整理整頓された玄関に、お気に入りの香りをプラスしてみましょう。

〈リビング〉

リラックスできる場所であるリビングには、今年は観葉植物がおすすめ。棘のない品種を選ぶと良いでしょう。また、電磁波の強い場所、例えばテレビなど電化製品の近くには、ラタンなどナチュラルな素材のものを取り入れてバランスを取ると良いですね。さらに今年は透け感のあるカーテンや、タッセルの新調がラッキーです。風の通り道である窓や網戸、サッシは定期的に掃除し、汚れのない状態をキープしましょう。エアコンの掃除もマスト。自分でできない場合はプロに相談し、快適な空間を維持しましょう。

 ▲ガジュマルは幸福の木として人気が高い観葉植物。沖縄では精霊が宿る木とされ、健康、家庭円満にも。

〈寝室〉

一日の1/3を過ごすと言われている寝室は、風水においてとても重要な場所です。湿気(陰の気)がこもりやすい枕、布団などの寝具はしっかりと太陽の光に当て、邪気が溜まらないように気をつけてください。外に干すことが困難な場合は、一年を通して布団乾燥機の使用がおすすめです。しっかりと布団や枕に陽の風を通し、気持ちよく眠れる環境を作りましょう。

また、安眠のために、鏡がある場合は寝ている姿が映らないようにすること、ベッドヘッドはしっかりと壁に付けることで気が安定します。ベッドファブリックは、色が強すぎないものを選んで。上品なベージュやグリーン、ブルー、オレンジやピンクなど、心が落ち着く優しい色味を取り入れてみましょう。

〈キッチン〉

火を扱うキッチンは、日本でも古くから「台所の神様」がいるとされている神聖な場所。ここには火と水の気の衝突を和らげてくれる、木の気を上手く取り入れましょう。食卓で使えるハーブを育てたり、小さな観葉植物、生花を飾るのもおすすめです。火の気が強いプラスティック製品は多用せず、グリーン系のキッチンマットや陶磁器、ガラス製のスパイス入れなど、実用的かつ空間の気を和らげてくれるアイテムが◎。

また、生ゴミから放つ悪臭は運気ダウンのもと。匂いが出ないように、こまめにゴミを処理する、蓋つきのゴミ箱を使うなど工夫してみましょう。冷蔵庫の上に電子レンジを置いている場合は、間に木製の板を挟むと火の気が和らぎます。
欠けた食器や包丁、壊れたまま放置された電化製品は運気ダウンのもと。すぐに処分しましょう。

〈お風呂〉

お風呂は身体の汚れを落とすだけではなく、リラクゼーションの場所でもあります。掃除道具は汚れてきたらこまめに買い替え、新しいものを使用しましょう。カビ防止のためにも換気をしっかりと行い、シャンプーやボディソープなどを入れる容器は浮かせて収納するなど、風通しを良くすることが開運の秘訣。入浴剤は発泡するもので、爽やかな自然の香りが◎。香りも引き立ちバスタイムが楽しくなりそうです。

また、今年は高機能性ドライヤーの買い替えがおすすめ。頭皮ケア、美容機能の付いた「良い風」を取り込むことで美容運が一気にアップします。

〈トイレ〉

トイレは清潔であることが大前提。トイレマットやスリッパは、暖かい素材の物、色がおすすめです。基本的にトイレは長居をする場所ではありません。きちんとトイレの蓋を閉めることも大切です。カレンダーや時計、本など、トイレと直接関係のないものは置かないようにしましょう。トイレに観葉植物を置くこともおすすめですが、窓がなくて暗い空間の場合は枯れてしまうことも。そんな時は、生花や枝物の植物、消臭効果のある備長炭をおしゃれに飾るのもおすすめです。

―運気別に、インテリアに取り入れると良い風水術や、おすすめの開運アイテムを教えてください。

〈金運〉

金運は「人と人とのご縁」からやってくるものです。良い言葉を発すること、清潔感のある身なりをするなど、相手を大切にするための基本を忘れずに過ごしましょう。今年、財布を新調する方におすすめのラッキーカラーは「緑」。緑は生命力の象徴であり、発展の気を備えています。さらに、財布の内側に好きな数字やラッキーモチーフを刻印すると運気の補充に。卯年の今年はうさぎモチーフも良いですね。

風水の本場中国では、1・6・8(一路發)という数字が好まれていますが、これは「何事も順調に進む」「商売繫盛」という意味があるため。数字はシンプルに1つだけ入れるのもOK。おめでたいという意味のある「9」もおすすめです。

財布の保管場所ですが、「気は風によって散じる」という特性があるため、台所や机の上など、むき出しに置いておくのはNG。なるべく引き出しなどの静かな場所に保管しておくのが良いでしょう。

▲てんちかのビジネスレザーファクトリーでは、革製品に数字やフリー素材の絵を刻印できるので、吉数字・吉祥模様・吉モチーフを刻印するのも◎。

〈健康運〉

健康運には、キッチン、寝室、トイレが重視されます。賞味期限切れの食品、欠けた食器はすぐに処分を。直接口に触れる食器を新しくすることで、その食器が持つ真新しいエネルギーを取り入れることができます。寝具カバーは心地よい肌触りのもの、心が明るくなるような色、柄を選び、寝具に湿気(陰の気)が溜まらないよう、定期的に太陽の光に当てるか、布団乾燥機でしっかりと乾燥させましょう。トイレは常に清潔にし、空気を浄化してくれる備長炭や、良い香りのするディフューザーを置いてみましょう。オレンジやネロリの香り、爽やかな柑橘系の香りがおすすめです。

〈恋愛運〉

「環境の全てが風水である」と捉えるならば、見た目もその人を彩る一つの「相」ですから、ファッションやメイクにも気を使うと恋愛運アップに繋がります。四緑中宮年の今年は、女性であればふんわりとしたシフォンブラウス、コットンのハンドタオル、リボン、細長く揺れるピアスやイヤリング、ショルダーバッグ、自然派ブランドの香水、アロマ、ボディクリームなどを取り入れるのがおすすめ。寝室には生花を飾って。今年の吉方位、美容運の高まる南に顔を向けてメイクするのも◎。

男性であれば、トレンド感のあるネクタイ、コットンのハンカチ、スマホのストラップ、マフラー、ベルトなどの小物が取り入れやすいでしょう。
また、今年はフットワークの軽さがキーワードになるので、なるべく荷物を少なくすることや、小ぶりのバッグもおすすめ。布製のスニーカーを新調したり、紐を新品に交換するのも吉です。
カップルの方は、お互い言いたいことを溜め込まず、何でも話し合える雰囲気作りが◎。癒しや協調性が大切な年ですから、歩み寄りを大切に、思いやりをもって行動していきましょう。

〈仕事運〉

仕事運にはデスク周りの風水が大切。風水では鋭利なもの、尖った形をしている場所を「尖角殺」と呼び、避けるべきとしています。ペンやハサミなどの文房具、オブジェの先端などが自分に向いている場合は移動させましょう。
また、嫌な上司、苦手な先輩と向き合うようなデスク配置になっている場合は、できる限り向き合わない場所に移動すると良いです。他にも、デスクに座った時、背中の真後ろにドアがある、柱の角が背中に向いている、という場合は移動した方が良いです。移動が無理な場合は、デスクの上にミニ観葉植物を置いて、気の衝突を和らげてください。

今年は昇進試験や資格試験にも向く年です。学ぶことで運が向上し、その後の収入アップ、個人の信用度アップにも繋がりそう。今年のキーワード、「計画性」をもって、積極的に取り組んでみましょう。

―風水上、おすすめしないインテリアを教えてください。

①玄関の目の前に屋外用ゴミ箱はNG!

玄関は人の体に例えるなら口の部分であり、部屋の中に良い気を取り入れるためのメインゲート。玄関は中だけではなく外も重要です。気の流れをスムーズにすることがポイントです。

②気がアンバランスになるようなインテリアはNG!

寝ている姿が鏡に映っている、ベッドの上に大量のぬいぐるみを置く、狭い部屋に自分の背丈よりも大きな観葉植物を置く、などは気がアンバランスになるため避けた方が良いでしょう。鏡に布をかける、ぬいぐるみはベッドの上ではなく別の場所に飾る。量を見直すなどして対策してください。

③壊れたものを放置しておくと人間関係にヒビが!

欠けた食器、割れた鏡、割れたスマホ画面など、壊れたものを放置しておくと人間関係にも悪影響。すぐに処分するか、使えるものは修理することをおすすめします。

④開運グッズをたくさん置きすぎるのはNG!

風水では「調和」を最も重んじています。自分の直感を大切にすることで、開運グッズに依存しなくても、風水を生活の中で楽しんで取り入れられるようになります。空間と調和していないもの、家族や来客者が怪訝な顔をするようなものは、住人の運気を上げるものにはならないため、捨ててしまいましょう。

―内海さんは、なぜ風水コンサルタントになろうと思ったのですか?興味を持ったきっかけなどを教えてください。

私が占いの世界に興味を持ち始めたのは小学生の頃。もともと星や天体に強い憧れや興味があり、当時流行っていた「星占い」をきっかけに、宇宙や自然界の法則というものに惹かれていきました。

最初は九星気学、家相といった、日本人にも比較的馴染みのある占いを学び始めます。その後、玄空飛星派風水(英名:フライングスター風水)に出会い、日本の風水と中国本場の風水では異なる部分がたくさんあることを知り驚きました。

例えば、方位の分け方一つを取っても違うんですね。日本の風水では家の中心(太極)から外に向かって放射状に方位を分ける手法が多いですが、海外の例を見れば、部屋ごとに方位を分けていたり、格子状に線を引いていたり、八方位より細かい二十四方位に分けたりと、それぞれに理論、解釈が存在している。それを知って、自分が納得できれば一つのやり方に固執する必要はないと思いました。

他にも、坐向と呼ばれる向きの捉え方や、時間の流れを加味して占う点など知らないことも多く、勉強を始めた頃は一つ一つを覚えることに必死でしたね。特に、海外でご活躍されている先生方の言葉を理解するのが大変で。占術独特の表現や専門用語は翻訳機では訳されないので、英語や中国語で調べることも多く苦労しました。

風水以外にも、周易、断易、四柱推命、方位学など、様々な東洋占術を学んで感じたことは、当たり外れだけではない、現実と向き合うための天啓の受け止め方。自分がそれをどう受け止めるかで、活かされるものも活かされないものもある。友達でも家族でもない、第三者の私だからこそ伝えられる「気づき」を、風水という分野を通してお伝えしていけたらと思っています。

▲魯班尺(ろはんじゃく)、別名:風水メジャー。吉凶寸の分かるメジャーで、赤字が吉寸、黒字が凶寸。小物や家具などの吉凶を測る際にも使用できる。

―最後に、これから風水を取り入れたいと思っている方へメッセージをお願いします。

東洋思想の一つに、「天・地・人」という言葉があります。これは、自然界の原則を表した言葉で、天の時、地の利、人の和、この3つを合わせて「三才」と言います。天の陽気と地の陰気の調和によって、人の気が生まれるという概念です。

天とは、天から授かった時の運。例えば、誕生日や性別など、先天的に授かったもの。
地とは、住んでいる場所や環境のこと。これが「風水」の部分。
人とは、言葉、善い行い、出会い、努力など、後天的に発動する運のこと。

「運」というものは、この3つが感応し、互いに影響し合うことにより形成されていると考えられます。
これらの運を最大限に生かすためには、まずは、行動してみることが何より大切です。育った環境がその人の内面に深く関与しているように、今いる環境も、今の自分に深く関わっています。今の自分は、過去の自分の積み重ねである、ということです。

風水は古来より墓地選び、地相術として使われていたものですが、現代においては、環境・建築デザイン、色彩心理、音、照明など、私たちの生活に深く関わっている分野だと言えます。より豊かな人生の一部に「風水の知恵」をご活用いただけたら、とても嬉しく思います。

 

【プロフィール】

風水コンサルタント

内海莉絵


中国伝統風水、玄空飛星派風水(無常派)の流れを汲む指導を受け、2015年より風水コンサルタントとして活動開始。日本ではまだ少ない「フライングスター風水(玄空飛星派風水)」の専門家として、個人から大手企業まで、多岐に渡るクライアントに対して風水コンサルティングを提供している。鑑定で使用する主な流派:巒頭派(形勢派)、玄空飛星派(理気派)、八宅派、吉日選定(三合派叢辰法)など。日本の風水である家相学や住宅建築、インテリアへの知識も明るい。

 

 

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