すてきなお風呂タイム

今回のテーマ

すてきなお風呂タイム

季節の変わり目で、体調が優れなかったり気持ちが落ち込んだり、不調を感じていませんか?そんなときはお風呂に入って、身体も心もリラックスするのが一番!

今回は、眠りとお風呂の専門家として活躍されていて二児のママでもある小林さんに、入浴するメリットや睡眠の質を高めるおすすめの入浴法を教えていただきました。

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―お風呂に入ると、どのような効果があるのでしょうか?

まずは眠りの質が格段にアップします。深部体温が一時的に入浴で上昇すると、その反動でしっかり体温が低下することで、ノンレム睡眠の中でも深い眠りが増えていきます。また、血流が良くなって自律神経の副交感神経も優位になるので、リラックスして就寝することができます。自律神経が乱れている方や不調を感じている方は、交感神経が刺激されがちなので、お風呂に浸かることで、自律神経ケアにもつながります。そして、体温が上昇することで免疫力もアップ。風邪予防にもつながり、血流も良くなるので疲労回復にも効果的です。

美容面でも良い効果が。血流がよくなることで老廃物が流され、栄養分が細部まで届くようになります。新陳代謝がよくなり、皮膚のターンオーバーを正常にする作用も。全身浴で水圧がかかることで、むくみ緩和につながり、理想のボディへ導いてくれます。

 

―おすすめの入浴法を教えてください。

40度のお風呂に15分が基本。深部体温を上昇させることができる温度で、且つ副交感神経も刺激することができる温度が40度です。冬は給湯器の温度設定通りにならないことがよくあるので(夏でも)、水温計を用意して温度を測るとベストです。1度の差で体への影響が変わります。15分浸かることで、深部体温を0.5度上昇させることがわかっていますが、高齢者や冷え性などの方は、15分では十分温まらないことがあるため、15分経っても汗をかかない場合は、プラス5分浸かると良いでしょう。

寝室や廊下の気温を冬は20度、夏は26度をエアコン等でキープできているなら、就寝1時間前にはお風呂から上がるように心がけて。上昇した深部体温が平熱に戻り、しっかり急降下するタイミングなので、手足を冷やさないように気を付けて過ごしてください。

夏以外は服を脱ぐ前に、シャワーをしっかり出しておいて浴室を温かくして、スチームサウナのような状態にしましょう。湯舟に浸かったときに「あ~」と気持ちよく声が出るのではなくて、浴室に入ったそのタイミングで気持ちよく感じるように、浴室全体の環境を整えることが大事です。

冬は換気扇を消して入ると冷えも防げて◎。照明は消して、脱衣所の光だけで入るのもおすすめ。就寝前から分泌する、眠りの質を高めるメラトニンというホルモンの分泌を促すためにも、明るい浴室は避けましょう。入浴の順番はまず先に洗髪を。頭皮血流を先に良くすることで、湯舟に浸かったときの温まり度が上がり、のぼせも防げます。その後、ようやく本番入浴。入浴後は、皮脂の多い部分だけササッと洗い、浴室でタオルで体を優しく拭いて全身クリームを塗布。靴下から履いて、末端の冷えを予防しましょう。末端の体温上昇と体幹部の体温低下の差をゼロに近づけると、眠りの質が良くなります。

 

―季節に合わせたおすすめの入浴法を教えてください。

●春

季節の変わり目、温度は基本の40度に。寒暖差で自律神経が乱れやすいので、例えば3分40度に浸かって、その後シャワーで3分約30度の少し冷たい水を手足にかけましょう。これを3セット繰り返してください。

 

●夏

夏はシャワーで済ましがちですが、お風呂に浸かって深部体温を一時的に上昇した方が入浴後、深部体温がしっかり低下するため、熱籠りを防ぎ結果的によく眠れます。もし湯舟に浸かるのが億劫なら、冷間作用のあるハッカなどが入った入浴剤を使ってみてください。体感温度が下がるので、快適に入浴できます。

 

●秋

寒い風も吹いてくる頃。ゆっくり湯舟に入りながらハーブティを飲むのも◎。ゆっくり呼吸を繰り返して浸かり、お風呂を居間のように過ごしてリラックス。心を落ち着かせることで、副交感神経の刺激にもつながり眠りの質も上がります。

 

●冬

基本の入り方でOK。お風呂上がりは冷えやすいので、下着よりもまず先に靴下を履いて体温が下がらないように。ベッドに入ったら靴下は脱いで、レッグウォーマ―を着用して眠ると良いでしょう。

 

―シャワーのみは、なぜあまり良くないのでしょうか?

シャワーは温熱作用が低く、浮力もないのでリラックスできません。寒い季節で時間がなく、もしシャワーのみということであれば、洗面器より少し大きい桶を用意してお湯をはり、足湯をしながらシャワーをしましょう。冬に洗髪しているときは、お湯は基本出しっぱなしに。しかし、シャワーを13分ほど出しっぱなしにすると、お風呂のお湯がたまってしまいます。シャワーで寒さをしのぐためにお湯を長く出しっぱなしにするならば、お風呂につかったほうが良いでしょう。

―おすすめのバスグッズを教えてください。

●水温を測るための水温計はマストアイテム。お風呂用枕があると、ゆったり寛ぎならお風呂タイムを過ごせませす。

●シャワーヘッドを変えて、好みの水圧で洗い上がりもスッキリ。

●聴覚刺激に波の音や川のせせらぎなどを用意して、お風呂用スピーカーで聴くのもおすすめ。お湯のちゃぷちゃぷとした音を聴きながら、ゆっくりと手足を指圧して触覚も刺激しましょう。

●お風呂に浸かりながら頭皮マッサージは頭皮血流を良くし、眠りの質もアップ。

●お風呂上りは、ボディタイムクリームでしっかり保湿を。

●リラックスには入浴剤も効果的。特にバスミルクや天然精油100%のラベンダー入りがベスト。

●頭は必ず浴槽の淵に預けること。もし固かったり居心地が悪ければ、お風呂用枕を用意。目を閉じてゆっくり呼吸を行います。

 

―入浴を習慣化するためには、どうしたら良いのでしょうか?

まず、入浴を習慣化するためには入浴する時間を決めることが大切です。1日のはじまりはお風呂から!起床時刻から逆算し、睡眠時間をプラスして就寝時刻を決めましょう。その1時間前にはお風呂終了時刻となるので、何時にお風呂へ入り始めたらいいかが分かります。アラーム時計等を用意しておくのも◎。

そもそもお風呂を洗浄目的だけと思わずに、『眠りの質を高くしたい、もっと美肌になりたい、もっと健康になりたい、もっと免疫力を高めたい、仕事のパフォーマンスを高めたい、メンタル面の不調を改善したい』など、さまざまな課題や要望があるならば、お風呂に浸かりましょう!動機付けを高めることが大切です。また、お風呂グッズを揃えて、『お風呂に入りたい!』と思う気持ちを作るのもおすすめです。

 

―小林さんが、「眠りとお風呂の専門家」になろうと思ったきっかけを教えてください。

10年以上前メーカー勤務の営業で全国を飛び回っていて、多忙により睡眠時間が短くなり、シャワーで毎日過ごす日々でした。そして、自律神経の乱れから倒れてしまい、円形脱毛症やめまい、吐き気、頭痛・・・さまざまな不調があったのですが、まずは3日間『ちゃんとお風呂に浸かろう。ちゃんと眠ろう』と行動したところ、4日目の朝にはすべての物が美しく見え、心も穏やかで、世界ががらっと大きく変わりました。

荒れていた肌もキレイになり、入浴する生活を続けることで自然と体重もマイナス8キロ。いつもイライラや不安を抱えていましたが、穏やかで幸せを感じる自分に生まれ変わりました。入浴することでの睡眠改善の力に感動したと同時に、見渡せば同じように悩んでいる方が多いことに気付きました。そんな人を少しでも多く助けてあげたい・・・!そのとき人生の目標ができ、学校に通ったり毎日論文を読み漁ったり、自律神経の第一線で研究されている方のもとで勉強させてもらい・・・そんなこんなで今の私があります。

 

―小林さんにとって、“お風呂”とはどのような存在でしょうか?

プライベートであり仕事でもあり、自分を作る大きな一部で人生そのものです。お風呂は日本の文化ですが、自分にあった入浴法をしていない方が多く、結果的に不調を感じてしまう方が多くみられます。日本は残念ながら、睡眠の質も量も世界ワースト1位。今後は、企業の従業員健康支援や睡眠、入浴に関する商品や環境作りの支援などにも力を入れていきたいと思っています。

 

―入浴を習慣化してみようと思った方へ、メッセージをお願いいたします。

ただお風呂に入るのもよし、今まで通りの入り方でもよし。でも、もし睡眠に課題があったり、もっとキレイになりたいと考えているなら、お風呂の入り方をほんの少し工夫してみませんか?
たまに行く温泉やサウナ、スパなどでのリラックスよりも、当たり前に毎日入っている入浴の質を高めることで、睡眠の質が変わり、自分が変わる。人生が変わると行っても過言ではないと考えています。1日のリセットとして入るお風呂で、体と心を洗う新習慣をはじめてみましょう!

【プロフィール】

SleepLIVE株式会社 代表取締役

眠りとお風呂の専門家

小林 麻利子

睡眠改善インストラクター、温泉入浴指導員。「美は自律神経を整えることから」を掲げ、科学的根拠のある最新データや研究を元に、睡眠に課題を抱える方へ睡眠や入浴をはじめとした、マンツーマン指導を行う。実践的な指導が人気を呼び、 2,000名以上もの悩みを解決。テレビやラジオ等多く のメディアでも活躍中。

 

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